愛しすぎた少女(W)


 

チャラリ〜ン。

【どう?まずはこんなかんじ。】

よく分からない。なんのことだろう。

なぜだか分からないが、歌凛の死と何かが関係しているような気がした。



そして、私は歌凛が死ぬ前と同じように学校へ通うようになった。

「鞠絵。久しぶり。歌凛ちゃん・・・。」

「あぁ。もうだいぶ落ち着いたよ。心配してくれてありがとう。」

やっぱり、祐希は最高の親友だ。とても気を使ってくれる。

「ねぇ。鞠絵、今日買い物行かない??」

「いいね。しばらく、遊んでないし。」

「じゃぁ、放課後ね。」

「うん。」

ものすごく久しぶりだったから、なんだかうれしかった。

いままであった辛かったことや恐怖がなくなったような気がした。


放課後


「鞠絵。いこっ!」

「うん。」


チャラリ〜ン。

そのとき、メールが入った。

落ち着いて、リラックスしていた私の体に再び恐怖の色が戻った。

【5丁目の交差点をとおって帰れ】


「鞠絵??」

「あっ。ごめん。今いくね。」

そうして、私たちは買い物を楽しんだ。

洋服やアクセサリー、雑貨などいろんなものを見て回った。

とても楽しいひと時だった。

「そろそろ、帰る??」

「そーしよっか。」


そして、祐希と別れた後あのメールのとおり5丁目の交差点をとおって帰った。

5丁目の交差点のちかくにはスーパーがある。

そのスーパーでお母さんは働いているのだ。

「お母さんの顔、みていこっかな??」


そうして、交差点をわたりスーパーの方へと向かおうとしたとき。



「鞠絵!!!!!!!あぶない!!!!」

振り向くと、大型トラックが私へと迫ってきていた。


キキィーーーーーーッ!!!!!



痛い。とても、痛い。

でも、まだ感覚がある。

生きているのかな。。。



しばらくして、私は目を開けた。

すると、そこには血でまっかに染まったお母さんがいた。

道路には血が流れていた。

私の服も血で真っ赤に染まっていた。

お母さんが、私をかばってくれた。



まわりには人だかりができ、誰かが救急車をよんでくれたようだ。

私は、その場で気を失い救急車で運ばれた。



気がつくと、私は病院のベットの上にいた。

起き上がろうとすると体のそこらじゅうが痛い。

「鞠絵。気がついたか?」

そこにはお父さんの姿があった。

「うん。」

そのとき、思い出した。

「あっ。お母さんは?!お母さんは、大丈夫なの??」

すると、お父さんは下を向き悲しげな表情でいった。

「お母さんは、鞠絵をかばって死んだ。」

「うそ。。。うそだよね?!お母さんまで。。」


私は、お母さんがかばってくれたおかげで足を骨折しただけだった。

だが、お母さんが死んだのは私の不注意だった。

お母さんが死んだのは、私のせい。。。。

歌凛につづいて、お母さんまでもが。。。

もう、家族をなくしたない。

私を1人にしないで。

「お母さん・・・・。」

私の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。

「鞠絵。大丈夫。お父さんは、鞠絵のそばにずっといるから。」

「うん。」





そのときだった。

チャラリ〜ン。

【もうちょっと。私と同じ目に】






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