愛しすぎた少女(U)


 

チャラリ〜ン。(着信音)

私の携帯がなった。メールだ。

携帯を開くと、差出人がわからなくなっている。


【なんで、遊んでくれないの?】


メールにはそう書かれていた。

そのとき、私は今日みた夢を思い出した。

「ねぇ。遊ぼうよ。」

そう、どこから聞こえてきたような気がした。


「まさか。何かの間違いだよね。」

私はそうつぶやいた。

何かの間違い。

そんな気はしなかった。だが、そう信じるしかなかった。


チャラリ〜ン。

【間違いじゃないよ。ねぇ。遊ぼうよ。】


「うそでしょ・・・・。」

私は、恐怖の色をみせながら登校した。



「鞠絵、おはよぉ♪」

「祐希!おはよ。。」

なんだか、祐希の顔をみるとほっとした。

綿野 祐希(Watano Yuki)は私の親友。

「鞠絵、なんかテンション低いね。」

「うん。まぁね。」

ちょっとでも、この恐怖が減ってほしい。

そんな思いで祐希に相談してみることにした。

「あのね。祐希、きょ【チャラリ〜ン。】

「あっ。鞠絵、メール。」

「あぁ。ごめん。。」

【誰にも言ってはいけない。】

うそ。うそだといってほしい。

でも、これはうそではない。あの夢も。

「ねぇ。鞠絵さっきの話の続き・・。」

「ごめん。やっぱいいやっ。また、今度はなすね。」

「うん。わかった。」

あの夢に出てきた女の子は、いったい・・・・。

私は、授業も頭に入らずあの夢、あのメールのことを

考えていた。


結局、その日は祐希たちからの遊びの誘いも断り、

わからない恐怖に襲われていた。


その日の放課後、私が1人で帰っているとまたメールが入った。

【3丁目の公園へこい。】

そのとき、体中に寒気が走った。

そのメールに逆らうこともできず、私は恐怖を感じながら3丁目の公園へと足を運んだ。




キーーーーッ。キィーーッ。

風もないのに、ブランコが一人でゆれていた。

もちろん、人は1人もいない。

不気味な空気だった。

恐る恐る私はブランコに近づいた。

そのときだった。

チャラリ〜ン。

メールだった。

この着信音も、初めは明るくていいと思ってこの音にしたのだが、

今となってはこの着信音が不気味でしようがない。


そして、私はメールを開いた。








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