幸せのクローバー


 
「あぁ〜!また、見つけちゃった。」

「なになに??って、また四葉のクローバー?」

「まぁねぇ。」


私は、八神 小枝(Yagami Sae)。

そして、四葉のクローバーを手に取り、

満面の笑みをうかべているのは

私の親友、香川 美城(Kagawa Miki)。



「美城はほんと、そーいうの好きだよね。のくせに。」

「小枝はなんで、信じないの?おまじないとかジンクスとか。」

「そんなの。。。言い伝えじゃん。うそっぽいし。」

「信じれば、かなうんだよ?」


美城が真剣な顔でいってきた。


「そんなんで、かなってたら世界中の人が幸せになるよ。」

「小枝さん、恋にも効きますよぉ。」

「えっ!うそ!!・・・って信じませんよー。」


一瞬、「恋」という言葉に反応してしまった。

私だって、中学生。もちろん、恋もしています。


「おっ!小枝に美城じゃん。今日もクローバー探し?」

そう、私が好きな人がこの人、望月 翔夜(Motiduki Syoya)

「えっ。ちがうよ、翔夜。クローバー探しは美城だけ!」

「えぇぇ。小枝ひどぉ。」

そういい、美城は泣きまねをした。

「まぁ、俺はどっちでもいいけど。でも、やっぱ二人は仲いいな!」

翔夜は、かっこよくて運動神経抜群。

勉強面は微妙だけど。

サッカー部で活躍しているところをみて、好きになったのだ。

「そろそろ、授業はじまるし教室もどらない?」

「そうだね。もどろっか。」

手についた土をはらい美城は立ち上がった。

そのとき、美城は小枝のかばんのポケットにこっそりと

四葉のクローバーを入れていた。


「やぁ〜ん。翔夜ぁ〜☆」

出た。私の1番嫌いなやつ。

学校でうわさの美人。

そして、恋のライバル、桜庭 楓 (Sakuraba Kaede)。

桜庭グループの娘で超お嬢様。


「おぅ。楓じゃん。おはよう!」

翔夜は楓に笑顔で返事をした。

「翔夜だいすきっ!」


そう、楓は翔夜の彼女なのだ。

学校1美人の楓には翔夜もメロメロだった。

そして、私の前に来ると彼女面し見せ付けるのだ。

そんな2人を見ているとなんだか胸が痛かった。


「あぁぁ・・・・・。もう嫌!!さぼる。」

そう叫ぶと、私は誰もいない屋上へと美城もおいて

向かった。

もう少し、あそこにいたら、涙が出ていたかもしれない。


NEXT??


幸せのクローバー(U)へ